日本のロボット産業

日本のロボット産業のはじまり

現在、日本のロボット産業は、産業用ロボットを中心に日本を支える一大産業となっています。 日本における産業用ロボットは、1967年にアメリカからプレイバックロボットが輸入されたのをきっかけとして、国内メーカがその技術を導入しながら生産を始めたことが出発点とされています。
また、サービスロボットも歴史は古く、1980年代頃から盛んに研究が行われてきました。

日本のロボット産業の発展

産業用ロボットは、1980年から製造業を中心に本格的に普及していきました。ロボットは休憩不要で長時間働くことができ、同じ仕事を繰り返しても作業の精度は高く、ミスすることがほとんどありません。また、人手不足の解消にも貢献しています。こうして、日本のロボット産業は日本の製造業とともに発展していきました。
サービスロボットは、産業の規模では産業用ロボットほどではありませんが、部品の搬送、料理の配膳、様々な場所の清掃など、身近な存在として私たちの生活に広がっています。

産業用ロボットの受注・生産・出荷額

単位:金額(億円)
ロボット画像
出所)一般社団法人日本ロボット工業会「ロボット産業需給動向調査」

産業用ロボットは生産設備であり、その需要動向は景況に大きく左右されます。ロボット産業は、国内景気の低迷、自然災害や地政学的緊張など、市況悪化に繰り返し直面しながらも、今日まで力強く成長してきました。それは、生産性の向上や製品品質の均一化はもちろんのこと、人手不足や人件費高騰、非常時下の生産活動の維持など、時代の変化とともに現れる社会課題や市場要求に対して、ロボットが解決策を示してきたからに他なりません。ロボット産業はこうした需要に支えられてきたと同時に、日本の製造業を支えてきました。

産業用ロボットの受注・生産・出荷額

単位:金額(億円)
ロボット画像
出所)一般社団法人日本ロボット工業会「ロボット産業需給動向調査」

日本製産業用ロボットはどこで利用されているのか?

日本の産業用ロボットは、国内向けより海外向けが多く、現在では産業用ロボットの7割が海外向けとなっています。また、国内メーカの海外生産も進んでいます。

産業用ロボットの輸出先(2024年)

ロボット画像
出所)一般社団法人日本ロボット工業会「ロボット産業需給動向調査」

(参考)世界でのロボット産業について

国際ロボット連盟が発行する資料から、世界におけるロボットとロボット産業について紹介します。2024年には世界で54万台の産業用ロボット※が設置されました。そのうち、半数が中国に設置されています。

※国際ロボット連盟の「産業用ロボット」は、これまで紹介した「産業用ロボット」とは含まれるロボットが少し異なります。

2024年に産業用ロボットが設置された国のうち、上位5か国(中国、日本、アメリカ、韓国、ドイツ)で世界全体の設置台数の8割近くを占めます。ロボットの利用は世界中に広がっていますが、国ごとの産業構造の違いによって、その広がり方には差があります。
また、同年の世界生産のうち、29%が日本製であるとされていますが、数年前までは40%以上であったことを考えると、国外企業との競争は激しさを増してきています。

【IFR】産業用ロボットの設置台数

単位:台数(千台)
ロボット画像
出所)国際ロボット連盟(IFR)「World Robotics 2025」

サービスロボットは、同じ年に2,000万台以上が導入されました。また、サービスロボットを手掛ける企業は世界に900以上あると言われています。なかでも多く導入されているロボットは、業務用では倉庫での搬送ロボットやレストランの配膳ロボット、家庭用では床清掃ロボットなどです。

2024年に導入されたサービスロボットは、業務用の半数が物流や輸送(配膳やラストワンマイル配送)用、家庭用の8割が屋内清掃用で、台数で見ると活躍の場には偏りがあります。
人手不足などに代表される社会課題の克服は、業種に関わらず共通のテーマであり、そのためロボットへの期待はますます高まっています。様々な現場で活躍するロボットの実用化も進んでおり、ロボットに間接的、直接的に触れる機会はますます増えてくるでしょう。

【IFR】サービスロボットの導入台数(2024年・業務用)

単位:台数(千台)
ロボット画像1
出所)国際ロボット連盟(IFR)「World Robotics 2025」

【IFR】サービスロボットの導入台数(2024年・家庭用)

単位:台数(千台)
ロボット画像2
出所)国際ロボット連盟(IFR)「World Robotics 2025」