サービスロボットの試験方法に関する国際標準化に関する調査研究成果報告書

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概要

① サービスロボットの試験方法の国際標準化

日本からの提案である試験方法の審議においてはプロジェクトリーダを引き受け、 TR 23482-1として新規作業項目提案された規格案について、DTR投票に向けた取りまとめ作業等を行った。英国からの提案であるISO 13482のガイダンスの規格策定の際には、日本に不利な内容とならないようにドラフト内容を検討し、日本コメントを作成した。また、国際会議(2016年6月:英国、2016年11月:米国、2017年2月:韓国)に出席し、試験方法ドラフト(DTR 23482-1)に対する各国意見の取りまとめ及びISO 13482のガイダンスについての日本提案を行った。

日本がJIS B 8446シリーズを基に提案しようとしているロボットタイプ別の安全規格については、2016年10月に欧州主要国の関係機関等を訪問し、仲間作りに向けた説明等を行うと共に、2016年11月にはワーキンググループ国際会議と同時期開催のTC 299総会に出席し、提案に向けた説明を行った。さらに、人とロボットの接触の安全性評価の標準化に向けた文献調査及び予備試験を実施した。

②その他のロボットに関する国際標準化

  • 用語については、移動ロボット用語の規格案であるDIS 19649のDIS投票の際に提出された各国からのコメントについて検討を行った。また、国際会議(6月:英国、11月:米国、2月:韓国)において、日本の検討結果について主張・提案等を行うと共に、次期作業項目として知能ロボット用語の提案を行った。
  • サービスロボットの性能については、ISO 18646-1(Robots and robotic devices - Performance criteria and related test methods for service robots - Part 1: Wheeled mobile servant robot)のFDIS投票の際に付す日本コメントの作成及び投票の際に提出された各国からのコメントについて検討を行うと共に、ISO 18646-2(Robots and robotic devices - Performance criteria and related test methods for service robots - Part 2: Navigation)のCD投票の際に付す日本コメントの作成及び投票の際に提出された各国からのコメントについて検討を行った。
  • サービスロボットモジュラリティでは、モジュラリティに関する一般的な規格案について検討がなされており、日本に不利な内容とならないよう状況の把握に努めた。さらに、国際会議(2016年6月:英国、2016年11月:米国、2017年2月:韓国)に出席し、日本の検討結果について主張・提案等を行った。
  • 医療ロボットの安全性については、IEC/SC62Dとのジョイントワーキングとして、JWG36においてリハビリテーションロボットの個別規格の検討への対応を中心に審議がほぼ収束しつつある。JWG5の状況も含め国内ワーキンググループで検討した上で、国際会議(2016年5月:スウェーデン、2016年7月:英国、2016年11月:米国、2017年2月:韓国)に出席し、各国の考え方や提案内容等を調査把握すると共に、日本の提案及び意見等の主張を行った。
  • 産業用ロボットの安全性については、産業用ロボットの協働運転時に関係するワークローディング/アンローディングステーション及びエンドエフェクタの安全性に関するTRの原案について国内ワーキンググループで検討した上で、国際会議(2016年6月:スウェーデン、2016年11月:米国、2017年3月:スペイン)に出席し、関係する日本コメントの説明及び主張等を行った。