サービスロボット及び医療ロボットの安全性等に関する国際標準化に関する調査研究成果報告書

概要

本年度実施した調査研究の概要は次のとおりである。

なお、ロボットの国際標準化状況及び各ワーキンググループごとの調査研究の詳細については2.以降に示す。

①サービスロボットの安全性の国際標準化

サービスロボットの安全性については、DIS投票の際に提出した日本コメントが採択される様、具体的審議の行われるISO/TC184/SC2/WG7ミラノ会議(7月)へエキスパートを派遣して、審議状況の調査及び日本コメントの説明、主張等を行った。また、2ndDIS投票の際には、その内容を国内WGで検討し、日本コメントをまとめると共に、そのコメントが採択される様、審議の行われるWG7ソウル国際会議(10月)へエキスパートを派遣して、審議状況の調査及び日本コメントの説明、主張等を行った。

また、NEDOで実施している生活支援ロボットの安全検証プロジェクトの成果を反映した安全性に関する試験方法について提案を行うため、提案内容について検討を行うと共に、WG7サンフランシスコ会議(1月)へエキスパートを派遣して、安全性に関する試験方法の提案について説明を行った。

②医療ロボットの安全性の国際標準化

医療ロボットの安全性については、国際標準提案について検討を行っているJWG9の状況について国内WGで検討した上でミラノ会議、ソウル会議及びサンフランシスコで開催された会議へエキスパートを派遣し、各国の考え方や提案内容等を調査把握すると共に、日本の提案・意見等の主張を行った。

③その他のロボットに関する国際標準化

  • サービスロボットの安全性と密接に関係する、産業用ロボットの協働運転に関する安全性については、TS案の国際標準化について検討を行っているので、TSの原案について国内WGで検討した上、WG3国際会議(ドイツ、カナダ、米国開催)へエキスパートを派遣し、これまでに提出している日本コメントが採択される様、コメントの説明、主張等を行った。
  • サービスロボットの安全性と密接に関係する性能項目に関する国際標準案についてはWG8で検討を行っているので、現在の原案について国内WGで検討を行い、国際会議(ミラノ、ソウル、サンフランシスコ開催)にエキスパートを派遣し、各国の考え方や提案内容等を調査把握すると共に、日本の提案・意見等の主張を行った。
  • サービスロボットの安全性と密接に関係する移動ロボットの用語に関する国際標準案についてはWG1で検討を行っている。現在の原案について国内WGで検討を行い、これまで作成してきたJISの内容等を反映できる様な日本提案を作成すると共に、国際会議(ミラノ、ソウル、サンフランシスコ開催)にエキスパートを派遣し、各国の考え方や提案内容等を調査把握すると共に、日本の提案・意見等の主張を行った。