JARAS1014(ELS通信仕様) 制定について
更新日:-|掲載日:2018/6/12
新時代のスマートファクトリ向け基板搬送通信仕様【JARAS1014】が完成しました。
このJARA規格では、以下を実現します。
- SMT実装ラインにおけるネットワークを使用したM2Mの基板搬送(PLC考慮)
- SMT実装ライン全体の生産機種切替
- M2Mによる検査結果情報の受け渡し
※M2M:実装ライン内の装置間直接通信
参加企業(50音)
オムロン株式会社 | 小松電子株式会社 | 株式会社サキコーポレーション |
千住金属工業株式会社 | 株式会社タムラ製作所 | 株式会社ナガオカ製作所 |
名古屋電機工業株式会社 | 日本ミルテック株式会社 | パナソニック株式会社 |
株式会社FUJI | マイクロニックテクノロジーズ株式会社 | マランツエレクトロニクス株式会社 |
武蔵エンジニアリング株式会社 | ヤマハ発動機株式会社 | ワイエス株式会社 |
CKD株式会社 | JUKI株式会社 | KOH YOUNG TECHNOLOGY INC |
Parmi CO.,LTD | Test Research, Inc. |
概要
JARA(日本ロボット工業会)とSEMI(本部:米国カリフォルニア州ミルピタス)は、SMT(Surface Mount Technology)業界の M2M (Machine to Machine)連携へのSEMI A1 HC(Horizontal Communication:注)スタンダードの応用について下記の通り発表いたします。現在の表面実装基板製造ラインは、一般に印刷・検査・マウンタ・リフローなどのさまざまな装置と、それらをつなぐ搬送装置とで構成され、かつそれらのメーカーが異なっている事が大半であり、装置内の基板情報や生産情報の持ち方および隣接装置との通信方法は各社独特で、ライン全体での一貫した情報管理には多くの手間とコストがかかり、ユーザーの負担になっています。
一般社団法人 日本ロボット工業会では、表面実装基板製造ライン全体での一貫した情報管理の実現を目指し、表面実装基板製造装置及びその関連ソフトウェアを製造する事業者20社により、製造装置間の通信方法(M2M 連携)に関して共同で規格を策定する活動を行って参りました。一方SEMIではIndustrie 4.0の流れの中で、半導体製造工程の全自動化の経験を基に、フローショップ型製造ライン用に製造物とその情報の流れを司るM2M連携スタンダード「SEMI A1 HC」を開発しておりました。SEMI A1 HCは製造ラインに沿って、隣接装置間で製造物とその情報をセットにして受け渡す搬送機能と、隣接する装置の間で設定情報や処理のフィードバック情報などを交換する汎用通信機能とを備えており、汎用通信機能はホストと装置との間の通信にも応用できます。
そこで、日本ロボット工業会ではSMT業界のM2M連携用にこのSEMI A1 HCを採用すべく検討を進め、このほどその採用を決定すると共に、SEMI A1応用規格を制定いたしました。
実装ラインに設置されたさまざまな製造装置間の通信ルールを標準化することで、企業の垣根を超えた実装システムをユーザーがシンプルに構築しやすくなり、生産管理の容易化・変種変量生産への迅速対応などのメリットと、メーカー各社にも M2M 連携のしやすさから新たな価値提供を生むチャンスとなります。
今回の活動を通じて、将来のさらなる実装業界の発展に貢献してまいります。
注:SEMI A1 HC: SEMI A1 Specification for Horizontal Communication (HC) Between Equipment for Factory Automation System
本リリースのお問い合わせ先:
一般社団法人日本ロボット工業会
技術部 (担当:三浦敏道)
TEL:03-3434-2919
SEMIジャパン
スタンダード&EHS部 (担当:コリンズ純子)
TEL:03-3222-5819