四半期統計(2025年4~6月期)

2025年7月25日リリース

プレスリリース
(―社)日本ロボット工業会
調査・統計部会

マニピュレータ、ロボット統計 受注・生産・出荷実績
2025年4~6月期【会員ベース】について

調査概要

本統計調査は、当会の産業用ロボット月別統計調査を基に作成したもので、当会の正会員及び賛助法人会員対象企業による実績である。

業況

2025年4~6月期は、受注額が対前年同期比24.2%の増加、生産額が同15.0%の増加となった。受注状況をみると、引き続き電子部品実装機が強い伸びを示したほか、マニピュレーティングロボットも垂直多関節ロボットや水平多関節ロボットで回復傾向を示し、受注台数、受注額ともに4四半期連続の増加となった。

出荷実績をみると、国内向けに勢いはなく、自動車製造業向けを中心に主要業種で減少となった。

用途別では、半導体用を除く主要用途で減少した。輸出は電子部品実装用が中国やその他のアジア地域でも大きく増加し、溶接用や半導体用も好調だったことで、アジア向け輸出額は四半期として過去最高となった。北米向けもマテハン用、溶接用中心に大きく回復し、トータルで増加となった。

一方、欧州向けは依然として低調で、前四半期同様に2020年の水準にまで落ち込んでいる。

世界的な自動化需要によりロボット市場の着実な回復が期待される一方で、地政学的リスクや関税政策等を背景に需要環境は依然として不安定で、先行きの不透明感は当面続くとみられる。

受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。

1.受注

受注台数(台) 48,353(台)(前年同期比+16.0%)【4四半期連続の増加】
受注額(億円) 2,234(億円)(同+24.2%)【4四半期連続の増加】

2.生産

生産台数(台) 46,156(台)(前年同期比+18.1%)【2四半期連続の増加】
生産額(億円) 2,028(億円)(同+15.0%)【3四半期連続の増加】

3.出荷

総出荷台数(台) 45,240(台)(前年同期比+19.8%)【2四半期連続の増加】
総出荷額(億円) 2,078(億円)(同+24.5%)【2四半期連続の増加】
国内出荷台数(台) 7,199(台)(同▲16.9%)【2四半期連続の減少】
国内出荷額(億円) 369(億円)(同▲11.3%)【4四半期ぶりの減少】
輸出台数(台) 38,041(台)(同+30.7%)【2四半期連続の増加】
輸出額(億円) 1,708(億円)(同+36.4%)【2四半期連続の増加】

3.1 国内出荷内訳

電気機械製造業向け
国内出荷台数(台) 2,509(台)(前年同期比▲11.4%)【2四半期連続の減少】
国内出荷額(億円) 120(億円)(同▲10.0%)【3四半期ぶりの減少】
自動車製造業向け
国内出荷台数(台) 1,891(台)(前年同期比▲31.5%)【2四半期連続の減少】
国内出荷額(億円) 99(億円)(同▲23.7%)【5四半期ぶりの減少】

3.2 輸出内訳

電子部品実装用
輸出台数(台) 4,469(台)(前年同期比+34.3%)【5四半期連続の増加】
輸出額(億円) 772(億円)(同+46.1%)【5四半期連続の増加】
溶接用
輸出台数(台) 8,349(台)(前年同期比+67.8%)【2四半期連続の増加】
輸出額(億円) 216(億円)(同+71.4%)【2四半期連続の増加】

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