年間統計
2025年6月2日 リリース
プレスリリース
(―社)日本ロボット工業会
調査・統計部会
調査・統計部会
マニピュレータ、ロボット統計 受注・生産・出荷実績
2024年 暦年【会員+非会員】について
調査概要
「マニピュレータ、ロボット統計 受注・生産・出荷実績 2024年 暦年【会員+非会員】」は、当会のロボット産業需給動向調査を基に作成したもので、当会の会員及び非会員の調査対象企業による実績1である。
1サービスロボットを除く
業況
2024年は、世界経済の先行き不透明感が高まる中、中国市況の悪化など、ロボットの需要環境は年間を通して弱さが見られた。
会員と非会員を含めた年間受注額は、対前年比1.3%減の8,321億円、生産額は同12.4%減の7,811億円と、それぞれ前年を下回った。出荷実績では、国内向けは自動車製造業向けが増加するなどトータルで増加となった。輸出は実装用が底入れする一方で、溶接用、マテハン用が各地域向けで大きく減少した。
受注・生産・出荷の各状況は以下の通り。
1.受注
受注台数(台) | 182,464(前年比▲8.2%)【2年連続の減少】 |
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受注額(億円) | 8,321(同▲1.3%)【2年連続の減少】 |
2.生産
生産台数(台) | 176,215(前年比▲20.1%)【2年連続の減少】 |
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生産額(億円) | 7,811(同▲12.4%)【2年連続の減少】 |
3.出荷
総出荷台数(台) | 181,412(前年比▲20.2%)【2年連続の減少】 |
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総出荷額(億円) | 8,252(同▲10.6%)【2年連続の減少】 |
国内出荷台数(台) | 46,267(同▲4.1%)【2年連続の減少】 |
国内出荷額(億円) | 2,289(同+2.9%)【2年ぶりの増加】 |
輸出台数(台) | 135,145(同▲24.5%)【2年連続の減少】 |
輸出額(億円) | 5,963(同▲14.8%)【2年連続の減少】 |
3.1 国内出荷内訳
[業種別]電気機械製造業向け
国内出荷台数(台) | 16,300(前年比▲4.2%)【2年連続の減少】 |
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国内出荷額(億円) | 800(同▲2.9%)【2年連続の減少】 |
[業種別]自動車製造業向け
国内出荷台数(台) | 12,921(前年比+9.8%)【3年ぶりの増加】 |
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国内出荷額(億円) | 612(同+11.6%)【2年連続の増加】 |
3.2 輸出内訳
[用途別]電子部品実装用
輸出台数(台) | 12,809(前年比+13.0%)【3年ぶりの増加】 |
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輸出額(億円) | 2,070(同+11.3%)【3年ぶりの増加】 |
[用途別]溶接用
輸出台数(台) | 25,563(前年比▲31.6%)【2年連続の減少】 |
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輸出額(億円) | 642(同▲31.8%)【2年連続の減少】 |
2025年見通し
2025年は、米国の関税政策、地政学的分断による設備投資行動の抑制が憂慮される。一方で、足元では受注の好調さが継続しており、世界的な自動化要求はなお高い水準にあることを示している。不確定要素が重なり合っており、見通しには相応の不確実性が伴うものの、このような状況をふまえ、2025年のロボット受注額は対前年比4.6%増の8,700億円、生産額は6.3%増の8,300億円といずれも3年ぶりの増加を予測としている。